経営者としての心構え
フリーエンジニアとして独立するということは、経営者、技術者、営業、事務等すべての役割を自分一人でこなしていくことを意味している。フリーランスで仕事をする場合でも決して一人で仕事をするわけではなく、クライアントや関係会社との連携の中で仕事の成果が生まれてくることを忘れてはいけないが、大前提として自分が事業責任者であるという心構えだけは失ってはいけないだろう。そこがサラリーマンとの大きな違いである。事業を継続しなければクライアントや関係会社に迷惑がかかるため、事業を継続するためにあらゆる手を打って行く心構えが必要なのである。
そういった心構えを持って事業に臨んだ場合、確定申告における青色申告を選択するかどうかについてはあまり悩むことがなくなるのではないだろうか。技術者としてフリーエンジニアの業務をすることで頭が一杯になってしまえば、記帳管理は大変で無駄な作業のように感じるかもしれないが、経営者としての心構えがあれば当然選択することになるだろう。青色申告を行うメリットは、フリーエンジニアの事業所得に対する65万円の特別控除、赤字の損失繰越控除、一定の固定資産の特別償却、試験研究費の税額控除、少額減価償却資産の一括償却、親族の従業員への給与支払いの必要経費算入、貸倒引当金の設定等多数ある。また、改正により白色申告での記帳義務が生じたため、経営者として青色申告を選択するのは当然だといえるだろう。
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